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ふしぎくにたんけん
ふしぎ国探検
海野 十三
「ラジオ仲よしクラブ」1947(昭和22)年9月号~1948(昭和23)年7月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,118 字 · 120 页
海底国めざして
ポーデル博士は、いつになく「知りません」と、そこでかぶとをぬいだ。
海底国めざして
すっかり空が晴れわたった。
五月の鯉のぼりが、屋根のうえをいきおいよくおよいでいる。
すがすがしい気分で、急にのびてきた雑草を分けて原っぱのまん中をいく二人は、みなさんよくごぞんじの東助とヒトミだった。
「あ、あそこにポーデル先生がでていらっしゃるわ」
ヒトミが早くも気がついた。
「おや、先生はいつもとちがって、外にでて、ぼくたちを待っていて下さる」
東助とヒトミが足を早めて先生のところへ近づいてみると、先生は愛用の樽ロケットの外側へ一生けんめいペンキのようなものをぬっている。
「先生。こんにちは」
「やあやあ、君たち、きましたね。やれやれ、私の仕事、やっと間に合いました」
「ペンキを樽ロケットに塗ってどうなさるんですか」
「これはね、今日は君たちを海の底へつれていこうと思うのです。私の樽ロケット、今日は海の中へもぐります。海水などにおかされないように、安全のため塗料をぬりました。さあ、これでよろしい。さきへおはいりなさい」
東助が先に、それからヒトミ、それから先生の順で、小さい樽ロケットの中に三人はすいこまれた。