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ふしぎくにたんけん
ふしぎ国探検
海野 十三
「ラジオ仲よしクラブ」1947(昭和22)年9月号~1948(昭和23)年7月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,118 字 · 120 页
たしかに、ここだと思うところまできた。しかるに、あのあやしい物体は見つからないのであった。
「へんだねえ。たしかにここんところへ落ちたんだがね。ねえヒトミちゃん」
「そうよ。むこうから見ると、あの太い焼棒くいと、こっちの鉄の扉との間だったから、どうしてもこのへんにちがいないと思うわ」
「でも、見つからないね、まさか消えてしまうはずもなし、どうしたのかしらん」
二人は、ふしぎに思って、そこらをさがしまわった。が、ないものはなかった。あるのは瓦や石っころやさびた鉄ばかり。二人は夢を見たのであろうかと、うたがった。
そのときヒトミが東助をよんで、地上を指した。
「東助さん。ここに穴があいているわ。この穴の中へころげこんだんじゃあない」
「なるほど、穴があるね。これかしらん」
と、東助が穴の方へ近よったとき、ふいに足の下がくずれだした。ヒトミが手をだして東助をすばやく手許へひっぱってやらないと、東助は穴の中へ落ちこんだことであろう。
土がくずれて、あとにできた穴は大きかった。一坪ぐらいの穴になった。どうしたわけかと二人がのぞきこむと、どうやらそこは地下へおりる階段があるらしく思われた。