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だいうちゅうえんせいたい

大宇宙遠征隊

海野 十三

「国民五年生」1941(昭和16)年4月号~(終号未詳)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 页

青空文庫

甲虫やペンギン鳥よりもずっと高等な動物のように見えた。というのは、まず第一に彼等は触角みたいなものをふりながら、おたがいに話をしている様子である。しかも、話をしながら、いろいろと、こまかく身ぶりをするところを見ても、猿なんかよりも高等な智慧をもった動物のように見えた。

全くふしぎな、気持のわるい生物である。

その怪物は、くるくるうごく、大きな顔をもっていた。顔のまん中には、蜻蛉の眼玉のようにたいへん大きな眼があった。そしてその下に、黄いろい嘴がつきでていた。頭の上は白く禿げているところがあり、頭の上には、りっぱな角のような触角が二本、にゅっと出ていた。頭の、その他のところは河馬のように妙にうす赤い色をおび、てらてらと光っていた。

それから胴は、鳥のようにふくれていた。しかし腹のところは、鎧をきたようになっていて鳥とはちがう。背中には、甲虫の翅と同じような翅が畳みこまれているようであった。その翅のつけ根の横には、触角とはちがい、もっとぐにゃぐにゃしたゴム製の管のようなものがついていた。それはたいへん長くて、地上に達していたが、うごいているうちに、急に短くちぢんでしまうこともあった。