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だいうちゅうえんせいたい

大宇宙遠征隊

海野 十三

「国民五年生」1941(昭和16)年4月号~(終号未詳)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 页

青空文庫

宇宙塵

噴行艇は、ものすごい音をたてて震動した。今にも、艇はばらばらに壊れそうなくらいに、がんがんびしびしと鳴りだした。

「やっ、どうした?」

艇長が立ち上るのと、非常電話器から、当直長のこえがとびだすのと、同時であった。

「艇長。非常報告。只今本艇に向けて、宇宙塵が雹のように襲来しました。損害調査中です」

宇宙塵? 宇宙塵とは、何であろうか。

宇宙塵

震動は、すこし止んだかと思うと、またばらばらがんがんと、ひどくゆれた。

「宇宙塵か。相当ひどい宇宙塵だ」

艇長は、壁のところへとんでいって、棚から帽子を出して、かぶった。

「お出かけになりますか」

「うん、司令室へ入る」

「宇宙塵とは、なんですか」

「そんなことは、誰か他の者に聞け。今、それを説明しているひまはない」

そうでもあろう。

艇長は、室を横ぎって、出入口の方へ。

「艇長。コーヒーはおのみになりませんか」

「おお、そうだ。コーヒーをのもうと思っていて、忘れていた。おれも、よほどあわてたらしいね」

そういいながら、艇長は卓子のところへひきかえしてきたが、とたんに大きなこえでどなった。

「なあんだ。コーヒーは、みんな茶碗の外にこぼれてしまったじゃないか。