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だいうちゅうえんせいたい
大宇宙遠征隊
海野 十三
「国民五年生」1941(昭和16)年4月号~(終号未詳)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 页
宇宙服
――それから、本隊司令に対し、連絡をせよ」
いよいよ艇内は、総員の活動で、にわかにさわがしくなった。
宇宙服
「おーい。三郎君。早くこっちへ来い」
入口から、三郎を呼ぶ者があった。
三郎がその方へふりかえると、入口に鳥原青年の顔があった。
「鳥原さん。何の用で?」
「いよいよ月の世界へ下りることになったので、皆、むこうで宇宙服の着方をおそわっているのだ。君も早く来い」
「あ、宇宙服ですか、もう始まったんですね。じや、艇長にちょっとお許しを得ていくことにしましょう」
三郎は、艇長に申出て、許可をうけ、鳥原青年とともに、艇夫室へ急いだ。
艇夫室には、艇夫たちが大ぜいあつまっていた。卓子のうえには、高級艇員が立って皆を見下ろしている。
「もう、大たいあつまったようだな。では、宇宙服の着方をおしえる。まず、実物を見せるがこれが宇宙服だ」
下から、大きな深海潜水服みたいなものが、さし上げられた。説明役の高級艇員は、それを卓子のうえに抱え上げた。宇宙服は、架台にかかっていた。自分の横に、その宇宙服をおいて、説明がはじまった。
「これが宇宙服だ。ちょっと見ると、潜水服のようでもあるが、また西洋の鎧のようにも見える。