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だいうちゅうえんせいたい

大宇宙遠征隊

海野 十三

「国民五年生」1941(昭和16)年4月号~(終号未詳)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 页

青空文庫

先住生物か

しかしそれは、地球で見る缶詰とはちがって、缶の横には三角だの、火の玉だの、妙な模様がかいてあるものだった。

三郎は、それを見ているうちに、なんだか背筋が、ぞーっと寒くなってくるのだった。

先住生物か

「へんな缶じゃないか」

風間三郎は自分の触角を、木曾九万一の触角におしつけて、そういった。

「えっ、へんな缶だって。どこが、へんなの」

木曾は、どこがへんなのか、のみこめないという顔つきだった。

「クマちゃん、ほら、このへんなしるしをごらんよ」

と、三郎は、缶の胴中にかいてある三角だの火の玉だののしるしを指しながら、

「こんなへんな模様みたいなものを、今まで見たことがないじゃないか」

「なるほど、そういえば、へんな模様だね。なんだか判じ物みたいだけれど、だれがこんなものをかいたのかなあ」

「クマちゃん、それよりもねえ、もっとふしぎに思っていいことがあるよ。君は気がつかないか」

「え、もっとふしぎなことって。それはどんなことだい」

「それはねえ……」

と、三郎はいいかけて、ちょっとことばをのんだ。それは三郎としても、いいだすのにちょっと勇気がいることだった。

「早くいいたまえ」