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だいうちゅうえんせいたい
大宇宙遠征隊
海野 十三
「国民五年生」1941(昭和16)年4月号~(終号未詳)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 页
司令艇クロガネ号
ああ、一体この智慧のすぐれた怪物は、一体何者なのであろうか。
司令艇クロガネ号
話は、ここで風間少年たちや、月世界に不時着した噴行艇アシビキ号からはなれて、今なお堂々たる編隊でもって、大宇宙をとんでいるわが噴行艇の本隊にうつる。
この本隊では、はじめ百七十隻だったが、途中アシビキ号をうしなって、今はのこりの百六十九隻が固まってとんでいる。
隊の先頭には、嚮導艇ヨカゼ号が、只一つ勇敢にも、ぐんぐんと宇宙の道を切開いていく。この嚮導艇の艇長は、松宮一平といって、予備ではあるが、海軍の飛行兵曹長であった。
その嚮導艇ヨカゼ号から二キロメートルの後方に司令艇クロガネ号が居り、その後に噴行艇の大編隊がつづいているのであった。
司令艇クロガネ号!
この司令艇には、大宇宙遠征隊の司令が幕僚をひきつれてのっている。
司令は誰あろう、この前の第三次世界大戦の空戦に赫々たる勲功をたてた大勇将として、人々の記憶にもはっきりのこっている、あの隻脚隻腕の大竹中将であった。
この噴行艇隊は、一体なにを目的として、大宇宙遠征の途についているのであろうか。
遠征の目的は、まだ人類が試みたことのないたいへんな仕事をするためであった。