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だいうちゅうえんせいたい

大宇宙遠征隊

海野 十三

「国民五年生」1941(昭和16)年4月号~(終号未詳)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 页

青空文庫

を望見したり……”

「うむ、それが第四斥候隊の乗った火星人の乗物だったのだ」

艇長は、唇を噛んだ。もう一刻早ければ間に合ったかも知れないのに――。

先ほどの、第四斥候隊の報告と合わせて考えて見ると、この第五斥候隊に追われて逃げて来た火星人を、第四斥候隊の方は自分たちを襲撃して来たものと思って全部の出入口を閉じた途端この皿のような乗物が、自然に飛び出してしまったのだ――ということがわかった。

さて、では火星人たちはどうしただろうか。報告が、つづいてはいって来た。

“……思うに、この奇怪なる皿の如きものは、火星人の飛空機らしく、わが隊に追跡を受けつつある火星人を見て、この火星人らを救う遑もなく、あわてて彼らを置去りにしたまま逃走せるものの如し”

この報告が間違っていることは、読者諸君はすでに御承知であろう。しかし第五斥候隊は、まだその間の事情を知らないのだから、そう思ったのも無理はない。まさか、その火星の飛空機の中に、同僚の第四斥候隊と、風間、木曾の両少年が乗っていようとは、夢にも知らぬことなのだから――。

“……このヒイラギ山のがけより舞上れる飛空機を見て、彼ら火星人たちの驚愕狼狽ぶりは一方ならず、追跡せるわれわれも思わず苦笑せるほどなり”