轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

やまびこおとめ

山彦乙女

山本 周五郎

「夕刊朝日新聞」1951(昭和26)年6月18日~9月30日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 126,360 字 · 251 页

青空文庫

が書いたものでないから、そのままでは信じかねる。

半之助はこう思う。

政治と一般庶民とのつながりは、征服者と被征服者との関係から、離れることはできない。政治は必ず庶民を使役し、庶民から奪い、庶民に服従を強要する。いかなる時代、いかなる国、いかなる人物によっても、政治はつねにそういったものである。

これは人間の個人差からくる、決定的なものだ。と、半之助は考える。

飯は軽く一杯、妻女一人をもてあます者と、三度三度、飯は五杯も喰べ、妻のほかに愛人をもち、なお売女に接しなければ、健康に害がある、という者とある。

極めて卑近な、この両者を比較するだけでも、その差から生ずる、末ひろがりの対立関係は、かなしいほど救い難い。生活力の強い者は、それの弱い者に勝つ。どうしたって勝つのである。消化器官と生殖機能。そして健康と才能。この四つの条件が均一平等にならなければ、強者と弱者、治者と被治者という対立は、永遠に続くだろう。博愛思想や、道義精神、人間的理性などでは、とうてい克服することはできない。

――では適者生存、弱肉強食ということか。

半之助は然りと思う。

政治を執る者は変る、後者は前者の秕政を挙げ、おのれの善政を宣言する。