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にっき

日記

宮本 百合子

13 一九二七年(昭和二年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 40,068 字 · 81 页

青空文庫

一月十七日

五時すぎ。彼女だけ先にかえり、皆十一時――小野、横田。横田コタツがすき故オコチャンというあだなが出来た。

〔欄外に〕

二日つづいてこのように流連して、不快なくすんだのはよかった。

一月十七日(月曜)曇 寒

今日は、一昨日来の疲労のためか、大分神経がよわって居る――憂鬱で、涙もろい。Yも出がけフキゲンであった。やはり同じ原因か。自分、そのためばかりでない原因もあるのだろう。Yはゴースチが近いから。

○「悪霊」のつづきをよみ始む。

○中河さんよりモヤーの雑誌の歌十首

○三宅さんよりハガキ、原稿の礼。Y曰く「如才ない人だな」

○シャトーフの言葉

「一箇国と雖も嘗て知識や理性の上には立てられなかった。――知識や理性は有史以来、国民の生命としては只第二次の従属的な役目を演ずるに止まった。――あらゆる人民の有らゆる時代に於ける、有らゆる国民的運動の目的は、只この神を求める心にあった。――ユダヤ人は真の神の出現を待って居る間だけ生きて居た。そして世に真の神をのこして行った。ギリシア人は自然を神とした。彼等の宗教を――哲学、芸術をのこした。ローマ人は国家の名に於て人民を神とした。