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にっき
日記
宮本 百合子
13 一九二七年(昭和二年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 40,068 字 · 81 页
八月二十四日
八月二十五日
○真直なものを曲げるには力がいる。曲ったものを真直にするには倍の力がいる。
○友なき孤独を誇る者は愚者だ。精神的高みにのぼればのぼる程、友のありがたみは著しく、又、必ず一人、或は二人、或幸運にして三人のバクギャクの友を得。
八月二十四日(水曜)
○今日又心苦し。
○芥川さんの「闇中問答」をよむ。感ずるところ多し。デエモンに彼がまけたという自分の感じは当って居る。
○自分の中にもこの頃暗き力のデエモンが動いて居る。故に苦し。(デエモン、或時に明々赫々たり。或時黒暗澹たり)
○芥川小穴氏と親しみ、甘え、愛した心持よくよく理解される。彼も「文壇人」はきらいなのだ。
Yより電報、六時二十五分品川着。自分が日曜日に書いた手紙のためにYいそいでかえってくれるのか。嬉し。然し、何か苦しさの増す感じもあり。○自分Yに対する心持も、その死すとも生きるともの友愛に発育させないと、これは危い。ぬけ切れぬ。Yが自分のリーベである故に、自然なる苦痛。親友に語ることを語り得ぬようなのは不自然でわるし。そこからクサル。
八月二十五日(木曜)
Yかえって来てよかった。
然し今度の旅行はYにとって愉快でなかった由、F、ロシアはきらいや、など云い、いろいろあった由。