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うんせききこう
柳宗悦 民藝紀行
柳 宗悦
柳宗悦『柳宗悦 民藝紀行』。同一底本的分册已合并为一书。收入:雲石紀行、沖縄の思い出、思い出す職人、樺細工の道、北九州の窯、現在の日本民窯、小鹿田窯への懸念、全羅紀行、台湾の民芸について、多々良の雑器、地方の民芸、苗代川の黒物、日田の皿山、北支の民芸(放送講演)、益子の絵土瓶、蓑のこと、野州の石屋根、陸中雑記。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,050 字 · 276 页
沖縄人としての自負心のない証拠でした。しかしこの論争は、波紋が段々大きくなり、私たちの方言価値論に味方する者は非常に殖え、日本本土でもやかましい問題になりました。今から想うと、私たちはお蔭で、良い一つの文化運動をさせてもらったわけであります。またこれが沖縄文化擁護の運動ともなり、有難いことでありました。民藝協会の人々が沖縄に渡った甲斐があったと今も時折語り合います。それに当時、新聞社長であった又吉康和氏が蔭で私たちのために色々尽して下さったことも忘れられません。この事件は沖縄人と私たちとをとても親密にさせました。今も私たちは沖縄に行きたくてたまらない想いにしばしば襲われます。
那覇に滞在していた頃、八重山のおばさんで、とても謡の上手な人がいました。声も立派でした。その人によく来てもらっては謡を聞かせてもらいました。真に美しく見事なものでありました。幾種類位の民謡を知っているかと尋ねましたら「三百ぐらい」と答えました。驚くほかありません。謡に活き謡に死んで行った人たちの話も色々聞かせてくれました。私は今も想うのですが、死ぬ時、誰か沖縄の民謡を唱ってくれたらばと思います。