轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
前篇 猟奇の果、後篇 白蝙蝠「文藝倶楽部」博文館、1930(昭和5)年1月~12月<br>「猟奇の果」もうひとつの結末「猟奇の果」日正書房、1946(昭和21)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 134,971 字 · 270 页
手向いすれば一層騒ぎが大きくなる。その内には応援の人数もふえる訳だ。此際彼等の採るべき手段は、ただ逃げる事だった。自動車の待っている所まで、息の限り走る事だった。彼等は、荷物を背負った男を中にはさんで、両方から助ける様にして、一目散に駈け出した。
逃げる相手を見ると、写真部員は嬉しがって、彼らの背中から、又一発、ボンとマグネシウムを焚いた。
「追っ駈けようか」
「止せ止せ、ちゃんと現場写真を撮ってしまったのだ。慌てることはない。それよりも、このことをここの家へ知らせてやろうじゃないか」
ということになって、門の方へ引返そうとした時、チラと記者の目を射たものがあった。
「オイ、奴さん達、何だか落して行ったぜ」
「ウン、走って行く奴の身体から、何か落ちた様だね。ハンカチかも知れない」
「そうじゃない。紙切れの様だ。兎も角拾って置こう」
記者は十間ばかり走って行って、賊の落した紙切れを拾って来た。
「何だか書いてある。証拠品になるかも知れない」
二人は一番近くの街燈の下まで戻って、その紙切れの文句を読んで見た。
首相 大河原是之 ……………………………4