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ふしぎくにたんけん
ふしぎ国探検
海野 十三
「ラジオ仲よしクラブ」1947(昭和22)年9月号~1948(昭和23)年7月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,118 字 · 120 页
きっと敵国へも攻撃をするにちがいない」
チリチリチリンと電話のベルが鳴る。
「ああ、もしもし」
「ああ、もしもし。ああ君だね。えらいことが起ったよ。こっちの首都は、さっき原子弾の攻撃をうけて全滅となった。それからね、原子弾工場地帯が十カ所あったが、それが一つ残らず攻撃を受けて、器械も技師もみんな煙になって消えてしまったよ。もうこの国はだめだ。生き残っているのは、知識のない人間ばかりだ」
「そうだったか。やっぱりね」
「やっぱりね、とは?」
「こっちの国もそのとおりなんだ。ああ、今ぞくぞく情報が集ってくるがね。こっちのあらゆる都市や地方が、無人機にのっけた原子弾で攻撃を受けているよ。人類の持っていた科学力はことごとく破壊された。知識のある人類は、みんな殺されてしまった。ああ、人類の没落が始った。人類の没落だ。ざまァみやがれ」
「やーい、人類。ざまァみろ。さあ、この機をはずさず、われわれ全生物は人類に向って談判をはじめるんだ」
「そうだ。さしあたり、蠅叩きや蠅取紙を全部焼きすてること。石油乳剤やディ・ディ・ティー製造工場を全部叩きこわすこと。それを人類に要求するのだ」