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だいうちゅうえんせいたい

大宇宙遠征隊

海野 十三

「国民五年生」1941(昭和16)年4月号~(終号未詳)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 页

青空文庫

地球が見える

「艇長。只今、地球が夜明けになりました、どんどん夜が明けております」

「ああそうか」

「雲があるようですが、相当うつくしい輝いて見えます。おわり」

「ああそうか。ご苦労」

当直長のこえは、高声器の中に引込んでしまった。

「どうだ。今の電話をきいたろう」

艇長が三郎にこえをかけた。

「あ、今の電話ですか。地球が夜明けだというんですね。そんなことは、一向めずらしいとは思いません」

三郎は、なあんだという顔をした。

「はははは。一向めずらしくないというのか。めずらしいかめずらしくないか今見せてやるから、それを見たうえのことだ」

そういうと艇長は、壁の釦を押した。

すると、二メートル四方ほどの壁ががたんと下におちた。壁の奥には、精巧なテレビジョン装置が、はめこんであったのである。これを使えば、中にいながち、艇の外が手にとるようにはっきり見える。

地球が見える

艇長は、例の器用な手つきで、テレビジョン装置についている五つの目盛盤をしきりに合わしていたが、やがて小さなスイッチをぽんといれると、映写幕がぱっとあかるくなった。

映写幕は、約一メートル平方の大きさであった。そのうえに、なんだか銀色にかがやく櫛のようなものがあった。