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だいうちゅうえんせいたい
大宇宙遠征隊
海野 十三
「国民五年生」1941(昭和16)年4月号~(終号未詳)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 页
これは手の代用物であろう。触手というものかもしれない。とにかく、いまだきいたこともないふしぎな生物であった。
もう一つ、ふしぎなのは、その怪物の足であった。足は、その怪物の下腹のところから二本にゅっと出ていた。その足はちょっと見ると、鶴の脚に似ていた。しかしよく見ると、関節が二つもあり、大地をふまえるところには、五本の指があって、水かきのようなものがついていた。しかもこの奇妙な足は、どこから見ても丈夫に見えた。何だか、金属を組合わせて足の形にしたもののようにも見えた。
(一体、何だろう。この高等怪物は……)
三郎は、そばへぴったりすりよってくる、木曾九万一の身体をかかえながら、眼をみはった。
その怪物の中に、どうやら大将らしい怪物があった。その怪物は他の怪物と、しきりに連絡をしていたようであったが、やがて連絡がすんだのか顔を二人の方に向けた。
「おい、君たちは、日本人だろう」
その怪物が、いきなり日本語で話しかけてきた。それには三郎は、びっくり仰天した。
「ええっ!」と、三郎はいったきり、全身から、汗がふきだしてたらたらと流れた。
ふしぎだ。なぜその怪物は、日本語をはなすのであろうか。