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ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
「座談 第三巻第六号~第七号、第四巻第一号~第三号」1949(昭和24)年8月1日~9月1日、1950(昭和25)年1月1日~3月1日(未完)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,621 字 · 195 页
第十二章 定夫現る
とてもノーベル賞はもらえません。まして、復員殺人事件の賞金をや!
正解者四名のうち、大阪の酒井氏は分りませんが、高知の庄司氏は文理大理科卒業生、長野の秋山氏は物理学校卒業生、みんな理科系統で、文科はどうもダメらしい。今回は文科系統の方々の奮起をのぞむ次第です。
大井広介探偵と一しょに最劣等の成績で危く犯人を当てられた村田モト子さんから恨みをこめた手紙をもらいました。いくら犯人を当てられた恨みがあるからといって、一番イヤらしい婆さんにモトという私の名前をつけるのは怪しからん、というお叱りです。
これはぜンゼン村田さんの被害妄想です。犯人を当てられたウラミによってモトという名前を使ったワケではなく、まったく偶然によることでした。ウラミをといていたゞきたく存じます。
村田さんの手紙によりますと、年恰好から云ってちょうど美津子ぐらいの、大変美しいお嬢さんだそうですから、私もお点を甘くしてあげたいのですが、復員殺人事件の審査はゲンカクで、カンペキな正解でなければ賞金はあげられませんから、その節はウラミをよせないようにたのみます。
第十二章 定夫現る
その翌日は倉田邸内の捜査をうちきって捜査本部を警察署へ移そうという話がでたが、巨勢博士が反対した。