轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
「座談 第三巻第六号~第七号、第四巻第一号~第三号」1949(昭和24)年8月1日~9月1日、1950(昭和25)年1月1日~3月1日(未完)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,621 字 · 195 页
目をさますと、別世界。四囲の情況はガラリと変って、昨夜の何倍もの警察官がつめかけている。みんな大活動で、私などには目もくれない。戸外へでると、新聞社の自動車が東京本社からワンサとつめかけていて、私はたちまち、記者たちにつかまってしまった。
「ここは矢代さんの親戚ですか」
「一面識もない家だよ。なんにも知らないんだからカンベンしてくれたまえ。ネタを仕入れたいのはこッちの方で、顔見知りの警官をさがしているところだよ」
「矢代先生。たのむ。弟子にしてくれ」
「なんだい、キミは」
「弟子にしてくれよ。たのむから。アンタの行くところへオレをつれてってくれよ。病院へかつぎこまれた娘は美人だってね」
「すごい美人だな。ゾッとするほど冴えた顔だよ」
「ワアー、すげえ。部長。毒をのまされた娘は、帝銀事件の何とかさんの何倍もシャンだそうですぜ」
「バカ。帝銀事件は来年起るんだ」
ようやく記者の包囲を脱して門内へ逃げこむ。ここからこッちは、新聞記者はもぐりこめない。
ようやく巨勢博士をつかまえた。係官一行は外部から侵入した足跡の調査を終ったところであったが、まったく跡がない。土が乾いているし、石伝いに歩ける部分が多く、古い足跡がみだれていて、どれといって一つをつかみだすことができない。