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にっき
日記
宮本 百合子
13 一九二七年(昭和二年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 40,068 字 · 81 页
六月二十二日
六月二十三日
六月二十四日
六月二十二日(水曜)
『自己を活かす為に』の中のロダンの言葉をよむ。
「レンブラントが彼の友達を見たように諸君の友達を見よ。此偉人の周囲には生きた傑作しか無かったではないか」
この言葉を味って居ると、人生が次第次第に立体的に精神力のはり切った力で感じられる心持がする。一寸ちらついた眼がしっかり落付くようだ。
六月二十三日(木曜)
帝劇で一谷と玄冶店とを見る。一の谷。この前市村で吉右衛門のを見た。その時の方が幸四郎の熊谷よりよかった。梅幸の相模が見ものの筈のところ、一向気がのらず、我が子の首をがたんとひどい音をたてて置いたり、その他、とてもわるし。鼻くそをほじって居るのがいかにもじじいらしく哀れ、又腹立たしかった。
玄冶店の方は、梅幸も得意なもの故、軽くあっさりやってまあぼろを出さず。然しこうやって見て旧劇というものはつまり役者が舞台で遊ぶ、それを見るようなもの、本当の劇らしい気がせず。ほんとにゆきづまりなり。
六月二十四日(金曜)
林町から電報が来て、クニオのセイズゼヒミヨ。ゆきに白蓮さんのところへよって行った。お文さんをつれて。
鋭い感じの人だ。やつれて居た。