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にっき
日記
宮本 百合子
13 一九二七年(昭和二年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 40,068 字 · 81 页
七月二十四日
十日の日に何か突然起り、二十二日にかえる迄、第一期の苦痛は経て来た由。死のうと思ったと。泊って行けばよいと思ったがかえると云い、二人で渋谷まで送った。かえりにベッドのところで着物きかえて居て「一寸!」泣き伏し乍ら「あなた、その人悪くお思いなさらないでね。何かおききんなったら、皆私がわるいんだと仰云って、ね。」自分その心に打たれた。
七月二十四日(日曜)小雨
○安積へ来る。スエ子、母、自分、かね。
Y、ふみ子三人で銀座まで自動車で来て、ふみ子は写真、Yは上野まで来て呉れる。
○中島さんのこと心がかりなり。私の力でどうにもして上げること不可能故――つまり人間の他力で救われぬものと思うので――猶心配。どうか彼女が再び生活の意味や美を発見して生きるようになって呉れたらと思い、手紙を書いた。人生がその人にとって、必ず或一つの核を中心として構成されて居る。彼女では愛、それがぬけてしまう。崩れるしかない。一旦死ぬなり、それ故辛いことだ。
○ついたとき夜十二時半、七十八度。母、夜汽車の間じゅう喋って居た。闇夜、若葉を射る head light の光、その緑の房々しさ。