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にっき
日記
宮本 百合子
13 一九二七年(昭和二年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 40,068 字 · 81 页
七月三十日
七月三十一日
八月一日
赤裸々な心地になった由、勇気が出た由、顔つきまるで違った。
夕飯。
俊男来る、一寸。じきかえる。
七月三十日(土曜)八十九度
仕事を始む。
七月三十一日(日曜)
仕事
○心寂し、寂し。
○自分寂しいときYはフキゲンとなって怒る。
○友達が欲しい、本当の友達が欲しい。
○夜、おふみさんと道玄坂へ散歩にゆこうとしたがYも来ると云う。大さわぎをして出かけた。本やにて、『夜』、『装甲列車』を買う。鈴木澄、娘をつれて丁度我々の居たニコニコ堂とかいう家へ来た。目がわるくて、睫毛のない娘。かえり電車にて秋庭に会う。小さい枯れた枝のよう。
八月一日(月曜)
仕事。
○雷が鳴り出し、うれしいと思う間もなく一寸降ってやむ。
○夜涼し。
○Yフキゲン。○自分孤。一日中言葉尠し。
○モヤー、ああ二つになる、二つになる。
○こじれた感情のままに感じると、Yとロシアへゆくのなど何だかいや。危険があるなら、それを冒険して見たい心持になる。敢て。
○Yも現金ナリ。その現金さ、我ママ、正直より発す。アキレつつ憎めず、という部。Yの心の中にある砂金。この宝でYも自分もまともを踏み得。――Y、自己を脱却する一大事に面せず、故に小。