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にっき
日記
宮本 百合子
13 一九二七年(昭和二年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 40,068 字 · 81 页
十二月二十一日
文字さえ、変に一字、一字読む一種の困難を感じた。ここに於ての生活では、ああいうたっぷりせぬ作品、滋味の感じにとぼし。
クワルティーラがあった由。
モヤこの頃よく眠らず、疲れた由。先に眠ってしまった。自分十二時ごろまでかかった。
十二月二十一日(水曜)
ノボミルスキー、児童図書展覧会のために、もう一人ニコラスとかいう人と一緒に来た。
○クワルティーラ駄目になってしまった由。
○講演会。ドム・ゲルセン――ゲルセンの家――に於て。ピリニャーク、自分の日本印象記の中から長く読み、米川さん、変な日本文学についてを朗読し、キム氏、日本の雑誌とイッヒロマンについて話し。中休み十五分の後、自分。少数の聴衆であったし、場所もせまいから、自分ちっとも上らず。又立たず、椅子にかけて話すの楽ないい心持であった。十二時に散会、ソレカラ下のクラブ、ダイニングルームで、暫く居て、羽織をシューバ〔毛皮外套〕の上からかぶって二時頃かえる。数人の作家に会う。このダイニングルーム、地下室、ひどくなったピアノをがんがんならして、若い作家が、若い品よくない女と、三鞭酒をのみ、浮かれ、さわいで居た。