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にっき
日記
宮本 百合子
21 一九三七年(昭和十二年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 23,646 字 · 48 页
五月七日
○遠大なプランにて毎日リンゴ二コをたべることにした。片山の爺さんがリンゴをおあがり、二年たつと体の組織がかわるよと云った。自分の体はよく変えねばならない。丈夫にしなければならない。そのためにリンゴをつらくてもたべる。
○金龍済送還になる由。G子、その話を知っていたのにしない。今栄さんからきいて、自分非常にフンガイしているのに、G子傍で変に白ばっくれたような顔をしている。不愉快なり。どうしてこうシンセリティーのない女か。ヒドイと一言ぐらい出るのが人間の自然だ。
〔欄外に〕
○テイ信従業員増俸闘争。
○黄バスの争議。女車掌一人乗車しようとしたらたまりにつれてゆかれ、家へかえりたい、腹痛で医者へゆくと云って保護願いに出る。そのためそこを解散させられる。こういう小娘!
五月七日(金曜)
『関西学院』へ「若き時代の道」五枚を送る。
小説の下拵えをする。
小説というものに何かちがった感じ、(この一月頃から見ると)をもって来た。これは一月以来の評論的な仕事からの収穫であり、何か本物の一エレメントが分って来た、会得されて来たというところがある。所謂インテレクチュアルなものから、或は真剣さのすぐわかるところにあるものの外に、そして「雑沓」