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うんせききこう
柳宗悦 民藝紀行
柳 宗悦
柳宗悦『柳宗悦 民藝紀行』。同一底本的分册已合并为一书。收入:雲石紀行、沖縄の思い出、思い出す職人、樺細工の道、北九州の窯、現在の日本民窯、小鹿田窯への懸念、全羅紀行、台湾の民芸について、多々良の雑器、地方の民芸、苗代川の黒物、日田の皿山、北支の民芸(放送講演)、益子の絵土瓶、蓑のこと、野州の石屋根、陸中雑記。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,050 字 · 276 页
二
だから草を結んで蓑を作った歴史は甚だ古い。だが蓑は日本で生れたものか、これも必定支那から教った技であったと考えられる。今日台湾で使う支那系の蓑を見たが、日本のそれが由来した跡が想像出来る。支那の文献は『日本書紀』よりもっと古い。『列子』を開くと次の文字が出てくる。「吾君方将下被二蓑笠一而立中乎※(「田+犬」、第4水準2-81-26)畝之中上」。これで見れば歴史は遠い。「蓑笠」という対句は、丁度「梅に鶯」の如くほとんどつきものとして日本ではしばしば歌にさえよまれたが、この言葉も既に早く支那にあったことが分る。古詩に「何レ蓑何レ笠」などという句もある。「何」は荷うの意である。江為の詩に「何時洞庭上、春雨満二蓑衣一」とあるから、支那では「蓑衣」なる言葉も用いた。
蓑が元来雨衣であることは今記した通りであるが、暑い地方ではこれを日除けにも用いた。薩摩地方の「ひみの」の如きいい例である。もとより「日蓑」の義であって、夏の日除である。
二
蓑は各地で用いるため、呼び方に固有なものが多い。加うるに形によって名づけるもの、材料によるもの、手法によるもの、地名によるもの、その他色々に分れる。