轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
「東京朝日新聞」「大阪朝日新聞」朝日新聞社、1925(大正14)年7月30日~11月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 121,960 字 · 247 页
今日は、とにかく。」
「まあ。変な方! わたしに接吻して急に後悔したの?」
「とにかく、僕は考えたいのです。」
「まあ、考えてからしたのじゃないの! いいわ、お考えなさい。でも、わたしもうすっかり安心したわ。」
京子は、村川から離れて立ち上った。
「今度、いつ会って下さる?」
村川には、返事のしようがなかった。
「わたしの気のむいたとき、あなたのお部屋へ行ってもいいでしょう……。でも、この四阿もいいわねぇ。しずかで、誰も来ないし……」
「とにかく、今日は失礼します。」
村川は、そういうと、二三歩歩き出した。
「まあ、ちょっとお待ちなさいよ。今度は、いつ会って下さる? わたし、ちゃんとお話がしたいの。よく、お話をきめてわたしから、お父さまにいうわ。」
村川は、自分を縛る綱が、だんだん身に喰い入って来るのを感じた。
村川はだまっていた。
「ねぇ、明日会って下さるでしょう。明晩ずっとお部屋にいらっしゃる?」
村川は、仕方がなく肯いた。彼は一刻も早く京子の把握から逃れたかったからである。
「そう。じゃ、また明日。」
そういうと、京子は思い切りよく村川を離れると、闇の樹立ちの中を、ほの明るい建物の方へ歩き去った。