轻松读懂日语经典作品
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
「キング」大日本雄辯會講談社、1927(昭和2)年7月~1928(昭和3)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 108,293 字 · 221 页
「それは容態を見なかったから然う言ったんだ」
「矢っ張り夜寝られないことがあるんだそうですから、斯う見えても悉皆直っているんじゃありませんよ。今月中丈けは呑気にさせてやりとうございますわ。何もこれがいなければ店が差支えるという次第でもありませんし」
「差支えなくてもさ」
「学校を落第していればこの夏は大手を振って遊んでいるところですわ。近所にだって夏中子供を休ませる家がいくらもあるじゃございませんか? まして身体が悪くて転地療養に来たんですもの」
「能く喋るね。海岸へ来てウカ/\しているのが転地療養か?」
「新太郎や、お前も些っと気をつけておくれよ。お母さんがこんな厭味を言われますからね」
「はい」
「もう宜いよ。それじゃ今月末に屹度帰りなさい」
と父親は我を折った。西川の鬼瓦はやかまし屋の割合に女房には弱いという評判だ。
折りから松浦さんの連中がガヤ/\言いながら帰って来た。離れは新太郎君の部屋と向き合いだから青簾越しに能く見える。秀子さんと芳子さんは無論のこと、大姉さんの松浦夫人まで西川老の忌諱に触れそうな短い海水着姿で通りかゝった。
「西川さあん!」
と秀子さんが呼んだのに新太郎君は困った。