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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
「時事新報」1934(昭和9)年8月25日~1935(昭和10)年3月16日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 239,520 字 · 475 页
……そこで肉バナレ女バナレさ。あれ、こん畜生、なんてえザマだ!」
突然範覚は金剛杖を振りあげ、屠者の肩の辺りをくらわせた。
「ナ、なんでえ、ソ、その態は! ……×を抱いてころがっていやがる! ……それで済むかよ! ……手前達も姥の祈祷に殉じ、この洞窟へこもった以上、生物断つなア当然だ! ……そいつを何んだ、そのザマは! ……アレいけねえあっちにもいやがる! ……×ッ子の首っ玉アひっ抱え、グーグー眠っていやがる! ……起きろ、外道め、起きろ起きろ! ……俺らの身にもなってくれ、人一倍その方は強い俺らだ! ……それがよ二十一日の間、オアズケ食っていたんじゃあねえか! ……オレ恐れるオレ心配だ。こんな時に、キレイな娘でも見てみろ、フラフラとなってボーッとなって、死にゃアしねえかと心配なんだ! ……」
喚きながら範覚は、あっちへヨロヨロ、こっちへフラフラよろめき歩き、出口の方へ歩いて行った。
「そりゃア姥も気の毒なものさ、宮方の調伏に対抗してよ、武家方の調伏を引きうけて、肉だち塩だち男だちして、二十一日の荒修行! ……そいつが効験あらわれず、贄釜が音を上げねえんだからなあ。