轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

なにがわたしをこうさせたか

何が私をこうさせたか

金子 ふみ子

――獄中手記――

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 191,571 字 · 383 页

青空文庫

激動からさめて心の張りが弛むと、私はまず、撲ぐられたり蹴られたりしたところの痛みを感じ出してきた。櫛が折れて頭に傷をつけていたこともわかった。それにおひるもまだ食べなかったので耐えやらぬ空腹を感じた。けれど何も食うものはない。力なく私は籾俵に凭りかかって、足下にこぼれている籾を拾っては一粒一粒と爪で皮を脱いて噛んだ。そして憶い出してはしくしくと泣いた。

疲れが出たのだろう、私はいつの間にかぐっすりと睡り込んでしまった。

倉庫から出されたのは翌日の夕方だったが、祖母の怒りはまだ解けていなかった。南瓜のお菜をつけた食事が黙ったままあてがわれた。私はガツガツした野良犬のように御飯をたべた。

食べ終ると叔父が来た。そして一通の手紙を私に渡した。

「これをもって学校に行っといで……」

見れば先生に宛てた手紙だった。

「はい……ただいまですか」

「そうだ。今すぐ行くんだ……」

顔を洗って、着物を着かえて私は出かけた。

何のことだかわからない。が、多分先生に説諭を願った手紙だろうと途々私は思った。が、何と考えても私は、それほどわるいことをしたとは思えなかった。修身の本には友達と仲善くしろと書いてある。