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だいうちゅうえんせいたい
大宇宙遠征隊
海野 十三
「国民五年生」1941(昭和16)年4月号~(終号未詳)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,967 字 · 109 页
ただ、一刻も早く、ほんとうのことを知りたいのだよ。――で、本艇は、これから、どうなるのかね。どんどんと、宇宙の涯へおちていくのかしらねえ」
「さあ、それは何ともいえない。今、本艇の総員が力をあわせて、故障の個所発見と、それを一刻も早く直す方法を研究中なんだ。もうすこしたたないと、はっきりしたことは、だれにも分らないのだ。さあ、私もここでぐずぐずしてはいられない」
そういって、鳥原青年は、足を早めて、廊下を向こうへかけだしていった。
三郎は、しばらく廊下ごしに、艇内のあわただしい有様を見ていたが、みんなが、しんけんな顔でとびまわっているのが分るだけで、本艇の運命が、いい方へすすんでいるのか、それともわるい方へかたむいているのか、さっぱりわからなかった。それで、仕方なく彼は廊下見物をあきらめて、また元のように艇長室へ戻ったのだった。
(こんなさわぎにぶつかるんだったら、本艇にのりこむ前に、もっと宇宙のことを勉強してくるんだったのになあ)
三郎は、今さらどうにもならぬ後悔をした。
「そうだ。早く艇長さんが帰ってこられるといいんだ。そうそう、こんどこそ艇長さんの口にコーヒーが入るように、用意しておこうや」