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ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
「座談 第三巻第六号~第七号、第四巻第一号~第三号」1949(昭和24)年8月1日~9月1日、1950(昭和25)年1月1日~3月1日(未完)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,621 字 · 195 页
「蛸重の足の裏をしらべてみたら分りゃしませんか」
「ホリモノはあるでしょうよ。彼が龍教の狂信者であったことはハッキリしているのですから。しかし、大孫だという証明にはなりません」
私はようやく、伊東署からの報告の方を思いだした。倉田組の第七ミユキ丸から降りた数名のうち二名は確実に朝鮮人であった、というのだ。
「すると、龍教の密入国は倉田組の持船を利用しているのですな」
「イヤ、そうではありますまい。こういう秘密の航海には、第三国人の持船の方がいくらか便利でしょうから。第七ミユキ丸から降りた朝鮮人が果して龍教の信者でしょうか。貧困に甘んじて姦淫を敵とす、という龍教と倉田組では、ちょッと組合せが妙ですな。今、蛸重をよびにやりましたから、もう来るころです。又、ツカミ屁をかまされますから覚悟して下さい。ツカミ屁の教祖というのがあるもんですかね。大孫は屁の音色によって神示を告げるや否や、至急取調べを乞うという電報をうったら、焼津署が判読できないだろうな。しかし、伊東署の報告には、若干のヒントがふくまれています。当然こうあるべき筈です。第七ミユキ丸から降りた数名のうちに、たぶん滝沢三次郎がいた筈です」