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ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
「座談 第三巻第六号~第七号、第四巻第一号~第三号」1949(昭和24)年8月1日~9月1日、1950(昭和25)年1月1日~3月1日(未完)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,621 字 · 195 页
すると、あなた、宿六の奴メ、バカ云うな、オレは大きな荷物があるんだと云って、電信柱のような大きな材木を足下から担ぎやがったんです。それを道バタへおいて一服して、立小便してやがったんですよ」
「それは何時ごろだね」
「何時だか知りませんが、もうマックラでしたよ。けれども私は懐中電燈を持って出ましたから、人の顔を見わけることができます」
「イヤに要心がいゝな」
「バカにしちゃ、いけませんよ。こんな山奥に住んでりゃ、懐中電燈なしに夜歩きはできませんよ。みんな懐中電燈を持って歩きます」
「ほかに誰かに会わなかったか」
「陸橋をわたって、野球場の方へくると、左の道から、誰かゞくるようでしたが、私たちの物音にかくれたようでした。人殺しがあったと知ってりゃ、追っかけてって懐中電燈つきつけてやるんでしたが、残念なことをしましたよ。そいつが犯人にきまっています」
「左の方の道というと?」
「閑院宮別邸裏を通って、つまり公一さんの殺されたところを通ってくる道ですよ。その男はそっちの方から歩いてきました」
「どうして隠れたのが分ったね」
「あの角に人家があって、灯がもれていましたから、隠れた姿がチラと見えたんですよ。