轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
前篇 猟奇の果、後篇 白蝙蝠「文藝倶楽部」博文館、1930(昭和5)年1月~12月<br>「猟奇の果」もうひとつの結末「猟奇の果」日正書房、1946(昭和21)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 134,971 字 · 270 页
「山田君、山田君、一寸来てくれ給え」
呼ばれてやって来た山田という社員は、さい前警部の前にお茶を運んで、立去り際に妙な咳をした男であった。
「山田君、この方の前で正直に答えてくれ給え。君昨夜寝たのは何時頃だったね」
「ブリッジで夜更かしをして、もう東の方が少し明るくなってましたから、四時近かったかも知れません」
「ブリッジの相手は?」
「何ですって」山田社員は妙な顔をした。「極っているじゃありませんか、あなた御自身と社の村井、金子両君です。両君とも帰れなくって、御宅へ泊ったのを御忘れですか」
「ブリッジを始めたのは何時頃だったかしら?」
「サア、九頃でしょう」
「それから夜明けまで、僕は座をはずした様なことはなかったね」
「エエ。便所へ立たれた外は」
そこで、品川氏は警部の方へ向き直り、得意顔に云った。
「御聞きの通りです。御望みなれば、なお村井、金子両君の証言を御聞かせしてもよろしい。それに、この山田君は、僕同様独身者で、僕の宅に同居しているのですから、この人に知られない様に、家を抜け出すなんて迚も出来やしません」
「イヤイヤ、決してあなたを疑っている訳じゃないのです」