轻松读懂日语经典作品
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
「キング」大日本雄辯會講談社、1927(昭和2)年7月~1928(昭和3)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 108,293 字 · 221 页
と友三郎さんは尚おレンズを覗きながら、
「然う/\。あゝ、いけません。寄り過ぎました。然う/\。それから鼻の下をもう少し短くして。それくらい。それくらい。宜しい。パチン」
「ヘヽヽヽ」
「そのまゝ。そのまゝ。念の為もう一枚取らせて戴きます」
新太郎君はこの日を第一回として毎日曜に松浦家を訪れることになった。一時弛みかけた決心も縁談の上首尾と共に旧に復して、週日の勤め振りは申分ない。
「その調子、その調子」
と例によって寛一君が傍から煽て上げる。新太郎君にぐらつかれると洋行の方が模様替えになるから一生懸命だ。
「もう大丈夫だよ。親の有難さが身に沁みている」
と新太郎君も無神経でない。
「現金だね」
「仕方がないさ」
「それは構わないが、思い出し笑い丈けは慎み給え。角倉君が勘定している」
「彼奴に会っちゃ敵わない。しかしこれでも肚の中は締まっている積りだよ」
「何うだか? 君が行く度に背負って来る条件を家のマザーに話したら吃驚していたぜ」
「余り吹聴しないでくれよ」
「しかし目に余るからね」
「何あに、あれは完全に釣り上げるまでの御機嫌取りさ」
「何とか言っているよ」
「それじゃ日曜に足を抜いて見せようか?」