輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

あさくさふどき

浅草風土記

久保田 万太郎

線上閱讀久保田 万太郎《浅草風土記(あさくさふどき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,294 字 · 318 頁

青空文庫

学校中で最も怖い先生だった。その名を聞いてさえ、われわれは、身うちのつねにすくむのを感じた。――いかに「小使部屋の女王」といえど、とてもその、どこにも歯の立つ理由はなかったのである。

が、すぐにわたしは放免された。そのまま何のこともなく教場へ入ることを許された。――素直にその「抗議」が容れられたのである。

勿論、わたしは、「つるよし」のおばァさんのそのいきり立ったことも、先生にその掛合をつけてくれたことも、そのためわずかに事なきをえたことも、すべてそのときは知らなかった。あとで聞いて不思議な気がした。――同時にいまさらのように、そのとき不注意にわきみをするとか隣のものに話しかけるとかしたかも知れなかった自分をふり返ってわたしは赧然とした。なぜなら「えらいんだね、『つるよし』のおばァさんは――ああいう先生でもかなわないんだね、『つるよし』のおばァさんには」といった風の評判の一トしきり高くなったから。――当座、わたしは、その先生の眼から逃れることにばかり腐心した。

が、そのずっと後になって、その先生にとって「つるよし」のおばァさんは遠い縁つづきになっていることを、わたしは祖母に聞いた。