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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

線上閱讀徳田 秋声《現代日本文学館8 徳田秋声(しゅくず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 327,364 字 · 638 頁

青空文庫

八

「いますわ。一人呼びましょうか。」

やがて四十を少し出たくらいの、のっぽうの女が現われた。芸者という感じもしないのだったが、打ってつけだった。話も面白かった。お母さんの病気だと言って、旦那を瞞して取った金で、京都で新派の俳優と遊んでいるところを、四条の橋で店の番頭に見つかって、旦那をしくじった若い芸者の話、公園の旧俳優と浮気して、根からぞっくり髪を切られた女の噂――花柳情痴の新聞種は尽きなかった。

そこへお神が入って来た。お神というよりかマダムといいたい……。春見た時はどこからしゃめん臭いところがあったが、今見ると縞お召の単衣を着て、髪もインテリ婦人のように後ろで束ねて、ずっと綺麗であった。

八

お神の小夜子は、媚めかしげにちろちろ動く美しい目をしていて、それだけでもその辺にざらに転がっている女と、ちょっと異った印象を与えるのであったが、彼女は一本のお銚子に盃洗、通しものなぞの載っている食卓の隅っこへ遠のいて、台拭巾でそこらを拭きながら、

「大変ですね、先生も葉子さんの問題で……。」

庸三は二三杯呑んだ酒がもう顔へ出ていたが、

「僕も経験のないことで、君に少し聞いてもらいたいと思っているんだけれど。