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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
線上閱讀徳田 秋声《現代日本文学館8 徳田秋声(しゅくず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 327,364 字 · 638 頁
四
飴は鳩や馬や犬の型に入れられ、冷めたところで棒ごと剥がれるのが、後を引かせるのだったが、その辺には駄菓子屋もあり、文字焼にあんこ焼などが、子供の食慾をそそり、銀子は金遣いのきびきびしているところから、商人たちにも人気がよかった。
そんな育ち方の銀子なので、芸者屋の雰囲気と折り合いかね、目見えも一度では納まらなかった。
四
均平も、銀子がまだ松の家にいる時分、病気で親元へ帰っている彼女からの手紙により、水菓子か何かもって見舞に行ったこともあった。
「お父さんもお母さんも、田舎へ行って留守だから、お上がんなさいな。」
と店つづきの部屋で、独りぽつねんと長火鉢の前に坐っている彼女にいわれ、二階から妹たちも一人一人降りて来て挨拶するのだったが、彼女は鼠に立枠の模様のある新調のお召を出して見せ、
「いつ旅行するの。私着物を拵えて待っていたのに。」
と催促するのだった。
家をもった時、父親が箪笥や葛籠造りの黒塗りのけんどんなどを持ち込み、小さい世帯道具は自身リヤカアで運び、釘をうったり時計をかけたりしていたが、職人とも商人ともつかぬ、ステンカラの粗末な洋服を着ており、昔し国定と対峙して、利根川からこっちを繩張にしていた大前田の下ッ端でもあったらしく、請負工事の紛紜で血生臭い喧嘩に連累し、そのころはもう岡っ引ではない刑事に