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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
線上閱讀徳田 秋声《現代日本文学館8 徳田秋声(しゅくず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 327,364 字 · 638 頁
五
」
銀子に言われると、それもそうかと思うのであった。
玄関の喫煙場で、隆と友人とが山の話をしていたが、ここにも病人があるらしく、若い女が流しの方で、しきりに氷をかいていた。二人の青年をも加えて、ビールをぬき晩餐の食卓についたのは、もう夜で、食事がすんでから間もなく隆たちは東京へ立っていった。
五
加世子が隆たちを駅へ送って帰って来ると、もう八時半で、階下からラジオ・ドラマの放送があり、都会で型にはめて作った例の田舎言葉でお喋りをしているのが、こんな山の中で聞いていると、一層故意とらしく、いつも同じような型の会話だけの芝居が、かつての動作だけの無声映画と同じく、ひどく厭味なものに聞こえた。
加世子も毎晩このラジオには悩まされるらしく、
「今夜はまた声が高いわね。氷で冷やしている病人があるのに、もっと低くしないかな。」
均平は加世子と女中が寝床を延べている間、階下へおりて、玄関の突当りにある電話室へ入って、上諏訪のホテルへ電話をかけ、銀子を呼び出した。
「何だか雨がふって退屈で仕様がないから、今下へおりてラジオを聞いているところなの。」
銀子の声が環境が環境だけに一層晴れやかに聞こえた。