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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

線上閱讀徳田 秋声《現代日本文学館8 徳田秋声(しゅくず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 327,364 字 · 638 頁

青空文庫

三

しかし春次に言わせると、お神の勘定高いにはほとほと呆れることばかりで、銀子を見に行った時も、春次はお神に誘われ、松島見物でもするつもりで出かけたのだったが、帰って来ると、往復の汽車賃や弁当代までを割勘にし、毛抜きで抜くように取り立てられたのであった。

「それもいいけれどさ、一人じゃ汽車の長旅は退屈だから、ぜひ一緒に行ってくれと言っておきながら、一日分の遠出の玉まで取ったのには、私もつくづく感心してしまったよ。」

三

しかしこの芸者屋の経済も、収入の面ばかり見ていると、芳村民子も、一代にして数十万の資産を作るはずだが、事実はそう簡単には行かず、金主に搾られる高い金利は、商売の常として仕方がなく、何かと理窟に合わぬ散り銭の嵩むのも、こうした水商売に付きものの見栄やお義理の代償として、それをあらかじめ勘定に入れるとしても、芸者に寝込まれたり、前借を踏み倒されたりすることは、何といっても大きな損害であり、頭脳の利くある一人が率先して足をぬき、女給に転身してカフエに潜るか、サラリ―マン向きの二号でアパ―トに納まりでもすると、態形の一角はすでに崩れて全体が動揺し、資本の薄いものはたちどころに息づまってしまうのだった。