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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

線上閱讀徳田 秋声《現代日本文学館8 徳田秋声(しゅくず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 327,364 字 · 638 頁

青空文庫

」

庸三は苦笑した。

「初めは……どこへ行った?」

「夜、遠いところへドライブしたら、あの人びっくりしてた。」

「退院してからね。」

「そうよ。遅くまで残っていた時、あの人の部屋でキスしてもらったの。」

そうしたシインも容易に彼に想像できるのであった。

「面白い手紙もあるわよ。人格者らしく真面目で、子供のように単純なのよ。」

「見せてごらん。」

「それももっと後に。」

しかし庸三は良心的に、あの博士のそうした秘密などにあまり触りたくはなかった。知れば知るほど自分の下劣さを掘り返すにすぎなかった。

「金があるのかしら。」

ちょっとそれにも触れてみた。

葉子はその収入を大掴みに計算しはじめたが、財産がどのくらいのものかは解りようもなかった。もちろん二人で遊ぶ時の費用は、大体葉子が払っているものと見てよかったから、彼女に打算のありそうもなかった。それが多少あったにしても、純真な博士の前では問題にもならないはずであった。結果からみれば博士が少し上手だということになりそうだった。

葉子は患者として、博士の邸宅をも訪れたことがあるらしく、生活の程度を大体それで推測していた。