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はたもとたいくつおとこ

旗本退屈男

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《旗本退屈男(はたもとたいくつおとこ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 240,656 字 · 478 頁

青空文庫

「下手の横好きと言う奴でな。ついせんだっても牛込の賭場で、三百両捲き上げられたが、持ったが病で致し方のないものさ。これだけで足りずば屋敷へ使いを立てて、あと二三百両程取り寄せても苦しゅうないが、存じていたら、そち達の寺場に案内せぬか」

「そりゃ、ぜひにと言えばお教え申さねえわけでもござんせぬが、実あ、こないだうちここへ御主人のお供致しまして、馬馴らしに参りますうちに六松と昵懇になって、あいつの手引で行くようになったんでごぜえますからね。そうたびたび弄みに参ったわけじゃござんせんが、寺場って言うのがちっと風変りな穴なんでごぜえますよ」

「どこじゃ。町奴共の住いででもあるか」

「いいえ、手習いの師匠のうちなんでごぜえますよ」

「なに! 手習いの師匠とな! では、浪人者じゃな」

「へえ。元あ、宇都宮藩のお歴々だったとか言いましたが、表向きゃ、手習いの看板出して、内証にはガラガラポンをやるようなご浪人衆でごぜえますもの、なんか曰くのある素性でごぜえましょうよ」

「住いはいずこじゃ」

「根津権現の丁度真裏でごぜえますがね」

きくや同時でした。

「馬鹿者共めがッ」

言いざま、前に居合わした中間二人を、ぱんぱんと取って押えておくと、鋭く京弥に命じました。