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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
線上閱讀久保田 万太郎《浅草風土記(あさくさふどき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,294 字 · 318 頁
――その作のなかにえたそれら幾くだりの美しい文章。……それは、いいえ、ただにそれ自身美しい文章であったばかりでなく、いかにしてみるべきか、いかにして感ずべきか、いかにして描くべきか。――最も新しい文学というものがいまどこまで来ているかということをはッきりわたくしに教えてくれたので……「けれども江戸伝来の趣味性は九州の足軽風情が経営した俗悪蕪雑な『明治』と一致することが出来ず。家産を失ふと共に盲目になつた。そして、栄華の昔には洒落半分の理想であつた芸に身を助けられる哀れな境遇に落ちたのであらう。その昔、芝居茶屋の混雑、お浚ひの座敷の緋毛氈、祭礼の万燈花笠に酔つた其の眼は永久に光を失つたばかりに、浅間しい電車の電線薄ッぺらな西洋づくりを打仰ぐ不幸を知らない。よし又、知つたと云つても、こう云ふ江戸人は、吾等近代の人の如く熱烈な嫌悪憤怒を感じまい。我れながら解されぬ煩悶に苦しむやうな執着を持つてゐない。江戸人は早く諦めをつけてしまふ。すぐと自分で自分を冷笑する特徴をそなへて居るから。」
前記盲目の男を描いたこうしたくだりにいたったとき、中学の五年でしかなかったわたくしの昂奮は全くその極に達しました。