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しゅくず

現代日本文学館8 徳田秋声

徳田 秋声

線上閱讀徳田 秋声《現代日本文学館8 徳田秋声(しゅくず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 327,364 字 · 638 頁

青空文庫

」

春次は独りで呑み込み、もう暮気分のある日の午後のことだったが、銀子は中洲の待合から口がかかり、車で行ってみると、大川の見える二階座敷で、春次と伊沢がほんの摘み物くらいで呑んでいた。水のうえには荷物船やぽっぽ蒸汽が忙しそうに往来し、そこにも暮らしい感じがあった。伊井や河合の根城だった真砂座は、もう無くなっていた。

銀子は来たこともない家であり、こんな処でも伊沢は隠れて遊ぶのかと思い、ちょっと妙な気もしたが、春次と二人きりでいるのも可笑しいと思い、この間の梅園での話が、そう急に実現するものとは想像もしていなかった。

「いらっしゃい。」

伊沢はあらたまった口を利き、寒いから一つと言って猪口を差すので、銀子も素直に受け、一つ干して返した。

「今、何かあったかいものが来るから、晴さんゆっくりしていらっしゃいね。」

春次は、わざわざ一つ二つ春よしの抱えの噂などをしてから、そんなことを言って、席をはずしたので、銀子は伊沢と二人きりになり、座敷にぎごちなさを感じたが、伊沢も同様であった。

「どうしたの一体。」

銀子が銚子をもつと、

「さあ、どうしたというんだか、己の方からも訊きたいくらいだよ。