輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しほんたいへいき
私本太平記(四)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《私本太平記(四)(しほんたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 229,324 字 · 458 頁
「名和。ご用意は」
「は、すぐお供つかまつります」
「加茂村の社へか」
「一時そこへと存じましたが、梶岡の入道をば、説き伏せ切れず、やむなく予定がえして、ただちに山上の方へ」
「はなはだしいお疲れでおわせられるが」
「山坂もわずかな間。道はここから三里ほどしかございません。どうか夜半までのお怺えを」
「おお急ごう。……では」
と、忠顕はなぎさを振り向いて、ここで別れ去る者へ、深いひとみを送った。
岩松吉致や隠岐の一党はみな、元の海ばらへ返ってゆき、帝は駒に召され、妃の二人は、板輿に舁かれて、前後を黒々まもられながら、一陣の雨雲みたいに御来屋ノ浦から東南の方へ急ぎ出していたのであった。
悪四郎は徒歩で駈けた。――自分へ貰った裸馬の背へ、例の、能登ノ介の体をくくし付けていたのである。
二里余りを来て、野中で一ト息入れ、それからの山坂道では、名和長年が自身、後醍醐の大きなおからだを、わが背に負ってうんうんいいながら登って行った。じかでは畏れ多いといって背に荒菰を巻いていたので、りんりな額の汗のみか、彼の五体はまるで俵蒸し同様になっていた。
船上山
老人のつねで梶岡の永観入道もきまって夜半に厠に通う。