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げんだいやくろんご
現代訳論語
下村 湖人
Read 現代訳論語 (げんだいやくろんご) by 下村 湖人 (しもむらこじん) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 127,327 characters · 256 screens
八(三一〇)
九(三一一)
一〇(三一二)
も相似た兄弟の国であつた。孔子はそれを歎いたのである。
八(三一〇)
衛の公子荊のことについて、先師がいわれた。――
「あの人は家庭経済をよく心得て、奢らなかった人だ。はじめ型ばかり家財があった時に、どうなり間にあいそうだといい、少し家財がふえると、どうやらこれで十分だといい、足りないものがないようになると、いささか華美になりすぎたといった。」
○ 公子荊==荊は名。衛の公子で、同時に大夫であつた。
九(三一一)
先師が衛に行かれた時、冉有がお供をして馬車を御していた。先師はいわれた。――
「この国の人口は大したものだ。」
すると冉有がたずねた。――
「これだけ人が集れば結構でございますが、この上は、どういうことに力を注ぐべきでございましょう。」
先師――
「経済生活をゆたかにしてやりたいね。」
冉有――
「もし経済生活がゆたかになりましたら、その次には?」
先師――
「文教を盛んにすることだ。」
○ 当時支那の民衆は、平和な国、善政の国を求めて集つていたので。人口の多いことは、その国の誇りになつていたのである。
一〇(三一二)
先師がいわれた。――
「もし私を用いて政治をやらせてくれる国があったら、一年で一通りのことは出来るし、三年もあったら申し分のないところまで行けるのだが。