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げんだいやくろんご

現代訳論語

下村 湖人

Read 現代訳論語 (げんだいやくろんご) by 下村 湖人 (しもむらこじん) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 127,327 characters · 256 screens

Aozora Bunko

一六(四五〇)

一七(四五一)

一八(四五二)

」

一六(四五〇)

先師がいわれた。

「昔の人に憂うべきことが三つあつたが、今はその憂うべきことを通りこして、全く救いがたいものになっているらしい。昔の理想狂の弊は、自由奔放で小事にこだわらない程度であった。然るに今の理想狂は徒らに放縦である。昔、ほこりをもって己を高くした人々の弊は、廉直に過ぎて寄りつきにくい程度であった。然るに今のそうした人々は強情でひねくれている。昔の愚か者は正直であった。然るに今の愚か者はずるくて安心が出来ない。」

一七(四五一)

先師がいわれた。――

「ご機嫌とりにろくな人間はいない。」

○ 本章は、三章と全く同一で、重出である。同一の訳文をくりかえす代りに、ここでは思い切り。くだけた意訳を試みてみた。三章と対比されたい。

一八(四五二)

先師がいわれた。――

「私は紫色が朱色を圧して流行しているのを憎む。※声が雅楽を乱しているのを憎む。そして、口上手な人が国家を危くしているのを最も憎む。」

○ 紫・朱==当時朱は正色として貴い色とされ、紫は間色で、いやしい色とされていた。然るに、紫のなまめかしさを愛する者が多く、次第に朱を圧して着物の流行色となつていたのである。