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Japanische Klassiker mit Furigana

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わらわのはんせいがい

妾の半生涯

福田 英子

Lesen Sie 妾の半生涯 (わらわのはんせいがい) von 福田 英子 (ふくだひでこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 64.051 Zeichen · 122 Bildschirme

Aozora Bunko

四 当時の所感

依頼なし置くとの事なりし『自由燈新聞』記者坂崎斌氏の宅に至り、初対面の挨拶を述べて、将来の訓導を頼み聞え、やがて築地なる新栄女学校に入学して十二、三歳の少女と肩を並べつつ、ひたすらに英学を修め、傍ら坂崎氏に就きて心理学およびスペンサー氏社会哲学の講義を聴き、一念読書界の人とはなりぬ。かかりしほどに、一日朝鮮変乱に引き続きて、日清の談判開始せられたりとの報、端なくも妾の書窓を驚かしぬ。我が当局の軟弱無気力にして、内は民衆を抑圧するにもかかわらず、外に対しては卑屈これ事とし、国家の恥辱を賭して、偏に一時の栄華を衒い、百年の患いを遺して、ただ一身の苟安を冀うに汲々たる有様を見ては、いとど感情にのみ奔るの癖ある妾は、憤慨の念燃ゆるばかり、遂に巾幗の身をも打ち忘れて、いかでわれ奮い起ち、優柔なる当局および惰民の眠りを覚しくれでは已むまじの心となりしこそ端たなき限りなりしか。

四 当時の所感

ああかくの如くにして妾は断然書を擲つの不幸を来せるなりけり。当時妾の感情を洩らせる一片の文あり、素より狂者の言に近けれども、当時妾が国権主義に心酔し、忠君愛国ちょう事に熱中したりしその有様を知るに足るものあれば、叙事の順序として、左に抜萃することを許し給え。