Japanische Klassiker mit Furigana
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わらわのはんせいがい
妾の半生涯
福田 英子
Lesen Sie 妾の半生涯 (わらわのはんせいがい) von 福田 英子 (ふくだひでこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 64.051 Zeichen · 122 Bildschirme
九 爆発物の検査
実にや人の世の苦しさは、この心弱き者をして、なかなかに監倉の苦を甘んぜしめんとするなり、これをしも誰か悲惨ならずとはいうや。当局者は能く罪を罰するを知れり、乞い問う、罪を贖い得たる者を救助するの法ありや、再び饑餓の前に晒して、むしろ監獄の楽しみを想わしむることなきを保し得るや。
九 爆発物の検査
これより先、重井らは、東京にての金策成就し、渡韓の費用を得たるをもて、直ちに稲垣と共に下阪してそが準備を調え、梅清処塾にありし壮士は早や三々五々渡韓の途に上りぬ。妾は古井、稲垣両氏と長崎に至る約にてその用意を取り急ぎおりしに、出立の一両日前、重井、葉石、古井の三氏および今回出資せる越中富山の米相場師某ら稲垣と共に新町遊廓に豪遊を試み、妾も図らずその席に招かれぬ。志士仁人もまたかかる醜態を演じて、しかも交誼を厚うする方便なりというか、大事の前に小欲を捨つる能わず、前途近からざるの事業を控えて、嚢底多からざるの資金を濫費す、妾の不満と心痛とは、妾を引いて早くも失望の淵に立たしめんとはしたり。出立の日重井の発言によりて大鯰の料理を命じ、私かに大官吏を暗殺して内外の福利を進めんことを祝しぬ。