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Japanische Klassiker mit Furigana

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わらわのはんせいがい

妾の半生涯

福田 英子

Lesen Sie 妾の半生涯 (わらわのはんせいがい) von 福田 英子 (ふくだひでこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 64.051 Zeichen · 122 Bildschirme

Aozora Bunko

心功名心にあくがれつつ、「ジャンダーク」を理想の人とし露西亜の虚無党をば無二の味方と心得たる頃なれば、両人の交情の如何に他所目には見ゆるとも、妾の与り知らざる所、将た、知らんとも思わざりし所なりき。妾はただ彼女の親切に感じ自分も出来得る限り彼に教えて彼の親切に報いんことを勉めけるに、ある日看守来りて、突然彼女に向かい所持品を持ち監外に出でよという。さては無罪の宣告ありて、今日こそ放免せらるるならめ、何にもせよ嬉しきことよと、喜ぶにつけて別れの悲しく、互いに暗涙に咽びけるに、さはなくて彼女は妾らの室を隔つる、二間ばかりの室に移されしなりき。彼女の驚きは妾と同じく余りの事に涙も出でず、当局者の無法もほどこそあれと、腹立たしきよりは先ず呆れられて、更に何故とも解きかねたる折から、他の看守来りて妾に向かい、「景山さん今夜からさぞ淋しかろう」と冷笑う。妾は何の意味とも知らず、今夜どころか、只今より淋しくて悲しくて心細さの遣る瀬なき旨を答え、何故なればかく無情の処置をなし改化遷善の道を遮り給うぞ、監獄署の処置余りといえば奇怪なるに、署長の巡回あらん時、徐ろに質問すべき事こそあれと、予めその願意を通じ置きしに、看守は莞然笑いながら、細君を離したら、困るであろう悲しいだろうと、またしても揶揄うなりき。