Japanische Klassiker mit Furigana
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わらわのはんせいがい
妾の半生涯
福田 英子
Lesen Sie 妾の半生涯 (わらわのはんせいがい) von 福田 英子 (ふくだひでこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 64.051 Zeichen · 122 Bildschirme
その語気の人もなげなるが口惜しくて、われにもあらず怫然として憤りしが、なお彼らが想像せる寃罪には心付くべくもあらずして、実に監獄は罪人を改心せしむるとよりは、罪人を一層悪に導く処なりと罵りしに、彼は僅かに苦笑して、とかくは自分の胸に問うべしと答えぬ。妾は益※(二の字点、1-2-22)気昂りて自分の胸に問えとは、妾に何か失策のありしにや、罪あらば聞かまほし、親しみ深き彼女を遠ざけられし理由聞かまほし、と迫りけれども、平生悪人をのみ取り扱うに慣れたる看守どもの、一図に何か誤解せる有様にて、妾の言葉には耳だも仮さず、いよいよ嘲り気味に打ち笑いつつ立ち去りたれば、妾は署長の巡廻を待って、具にこの状を語り妾の罪を確かめんと思いおりしに、彼女も他の監房に転じたる悲しさに、慎み深き日頃のたしなみをも忘れて、看守の影の遠ざかれるごとに、先生先生何故にかく離隔せられしにや、何とぞ早くその故を質して始めの如く同室に入らしめよと、打ち喞つに、素より署長の巡廻だにあらば、直ちに愁訴して、互いの志を達すべし、暫く忍びがたきを忍べかしなど慰めたることの幾度なりしか。
六 直訴