Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こざくらひめものがたり

小桜姫物語

浅野 和三郎

Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme

Aozora Bunko

処女時代に受けた私の教育というのは大体そんなもので、馬術は後に三浦家へ嫁入りしてから習いました。最初私は馬に乗るのが厭でございましたが、良人から『女子でもそれ位の事は要る』と言われ、それから教えてもらいました。実地に行って見ると馬は至って穏和しいもので、私は大へん乗馬が好きになりました。乗馬袴を穿いて、すっかり服装がかわり、白鉢巻をするのです。主に城内の馬場で稽古したのですが、後には乗馬で鎌倉へ実家帰りをしたこともございます。従者も男子のみでは困りますので、一人の腰元にも乗馬の稽古を致させました。その頃ちょっと外出するにも、少くとも四五人の従者は必らずついたもので……。

今度はその時分の物見遊山のお話なりといたしましょうか。物見遊山と申してもそれは至って単純なもので、普通はお花見、汐干狩、神社仏閣詣で……そんな事は只今と大した相違もないでしょうが、ただ当時の男子にとりて何よりの娯楽は猪狩り兎狩り等の遊びでございました。何れも手に手に弓矢を携え、馬に跨って、大へんな騒ぎで出掛けたものでございます。父は武人ではないのですが、それでも山狩りが何よりの道楽なのでした。